府中刑務所見学会：社会と塀の中をつなぐ取り組みの全貌

府中刑務所見学会：社会と塀の中をつなげる第一歩

2025年6月18日と19日の2日間、東京都府中市に位置する府中刑務所において、株式会社一が主催した見学会が開催されました。このイベントは、少年犯罪を減らすことをミッションとする法人、株式会社一が実施し、クラウドファンディングを通じて実現したものです。参加者は、刑務所内の生活や作業場の見学を通じて、受刑者の現状を直接感じることができました。

目的と背景：知ることから始まる変革

今回の見学会は、「兵の中」と社会の理解を深めることを目的としています。私たちは、直接体験することでこそ、「知る」ことが社会を変える第一歩だと考えています。クラウドファンディングで得た資金をもとに、府中刑務所で製造されたオリジナルTシャツをリターン品として設定。このTシャツは、参加者が再犯防止や更生保護の理解を深めるための一助となることを期待しています。

このプロジェクトは、大きな反響を呼び、クラウドファンディングは成功を収めました。支援総額は1,114万円を超え、447人の支援者からの支持を受ける結果となりました。

見学会の様子：現場を体感

見学会当日は、参加者が実際に刑務所内を歩き、居室や作業場を見学しました。職員の方々から受刑者の日常やその背景についての話を聞くことができ、参加者同士では感想や考えをシェアする時間も設けられていました。ここでは、参加者から寄せられた感想の一部をご紹介します。

- 「今までは刑務所について知識が全くなかったが、職員との対話を通じて、関心が湧いてきた。」
- 「刑務所の現状を見て、民間企業が関与することの重要性を実感した。」
- 「受刑者に対する誤解を払拭し、理解を深めるための努力が必要だ。」

これらの声からは、参加者が新たな視点を持ち帰ったことが伝わってきます。多くの参加者が「知らなかった」状態から「考えるべき」段階に進んだのです。

オリジナルTシャツの開発秘話

この見学会の一環として開発されたオリジナルTシャツは、環境に配慮した素材を使用し、府中刑務所での取り組みの象徴ともなっています。ポリ乳酸というトウモロコシ由来の素材を使用しており、受刑者の方々が試行錯誤を繰り返しながら作り上げました。このプロジェクトにはデザイナーの竹田柚香子さんも関わり、「乳首の透けないTシャツ」を目指す挑戦が行われました。

未来への展望と仲間の募集

株式会社一は、今後も再犯防止や更生保護に向けたオープンイノベーションを推進していきます。企業、自治体、福祉機関、教育機関との連携を強化し、塀の中と外とをつなぐ架け橋としての役割を果たしていく所存です。

活動への参加を希望する方々を募集中です。「誰もがやり直せる社会をつくりたい」、「再犯を減らす方法を一緒に考えたい」という熱意を持つ企業や個人の皆様は、ぜひご連絡ください。詳細は株式会社一の公式サイトをご覧ください。

私たちの活動はまだ始まったばかりです。この課題に取り組む仲間として、一緒に未来を切り拓いていきましょう。