次世代の環境経営を見据えた京都大学ネイチャーポジティブスクール
環境問題がますます注目される中、企業の持続可能な経営戦略が求められています。京都リサーチパーク株式会社と京大オリジナル株式会社は共同で、「京都大学ネイチャーポジティブスクール」を開催します。このスクールでは、生物多様性を軸にした環境経営の実践に向けた知識と技術を、短期集中で学ぶことができます。
環境経営の新潮流
近年、世界的に注目される環境経営の一環として、生物多様性の重要性が高まっています。2023年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が最終提言を発表し、企業はその影響を受けざるを得なくなっています。この流れは特に上場企業だけでなく、中小企業にも大きな影響を与えると考えられています。
京都リサーチパークと京大オリジナルは昨年度から企業向けのセミナーを開催しており、その成果をより深めた形で、ネイチャーポジティブスクールを立ち上げました。
スクールの特徴と内容
このスクールは、企業の環境経営に必要な知識と実践者からの指導を受けながら、さまざまなテーマに取り組みます。特にTNFDの概要から、最新の開示枠組みまで、体系的に学ぶことができます。以下は各セッションの詳細です。
1.
第1回生物多様性とTNFDについて(2025年2月25日)
講師:秀島 弘高氏や池畑 勇紀氏が、に講座を進行。
名刺交換会もあり、ネットワーキングの機会です。
2.
第2回TNFD~最終提言/LEAPアプローチについて(2025年3月3日)
講師:大谷 智一氏が、ガバナンス戦略やリスク管理について解説。
3.
第3回TNFD~LEAPアプローチ(実践編)(2025年3月7日)
実践的なツールを用いて、自然への影響を評価します。
4.
第4回環境負荷評価ツール”LIME3”の活用(2025年3月12日)
講師:栗山浩一氏と伊坪徳宏氏が、最新の評価手法を教えます。
5.
第5回先進企業に学ぶ(2025年3月12日)
講師陣には、各界のリーダーが集まり、成功事例を共有します。
懇親会も予定されています。
このように多彩な講座を通じて、参加者は生物多様性や環境経営の実践的な知識を得ることができます。東京と京都でハイブリッド形式で行われるため、遠隔地にいる方でも参加可能です。
受講対象と申し込み方法
このスクールは、上場企業の経営戦略やサステナビリティ担当者はもちろん、今後TNFDへの協力が必要とされる企業の担当者にも幅広く応募を呼びかけています。受講料は110,000円(税込)、定員は法人20社程度、1社2名まで受講が可能です。
申し込みは公式ウェブサイトより行えます。
ネイチャーポジティブとTNFDの理解を深める
「ネイチャーポジティブ」とは、生物多様性の保全と自然の回復を目指す考え方です。そして、TNFDはこの取り組みを支える枠組みであり、企業が自然への影響を評価し、責任を持って行動するための重要な基盤となります。
京都大学を中心としたこのスクールは、今後の企業経営において非常に貴重な学びの場となることでしょう。