京町家技術承継
2026-03-13 13:07:32

京町家改修の技術を受け継ぐ 大滝工務店がアラキ工務店を承継

京町家の未来を支える大滝工務店の挑戦



京都府舞鶴市を拠点に、地域の暮らし作りを支えてきた株式会社大滝工務店が、長い歴史を持つ株式会社アラキ工務店の事業を引き継ぎました。この承継は、単なる企業の存続にとどまらず、日本の文化を守るための重要なステップと言えるでしょう。2026年3月6日、創業100年以上の老舗であるアラキ工務店の株式を100%取得した大滝工務店。両社共に「大工を育て、地域の暮らしと文化を守る」という志を持ち、その背景には日本全体での中小企業の後継者不足という厳しい現実が横たわっています。

伝統建築の維持が招く文化的損失の回避



今、日本各地では後継者不在による企業の廃業が深刻な問題となっています。特に、京都の象徴的な建築様式である京町家の改修及び保全を行う職人集団の継承が、文化的損失を防ぐために喫緊の課題となっています。

アラキ工務店は、1925年の創業以来、約100年にわたって京町家に特化した技術と経験を培ってきました。その優れた職人集団は、幅広い世代にわたり多くの支持を受けていますが、世代交代の難しさに直面していました。このような状況の中、株式会社大滝工務店は「同じ志を持った企業に継承すること」の重要性を感じ、アラキ工務店の事業を承継する運びとなりました。

技術と文化を次の世代へ



今回の承継は、その技術の継承を組織として永続的に受け継ぐという重要な意味を持ちます。アラキ工務店が積み上げてきたノウハウには、伝統工法の理解や材料の見極め、地域の建築慣習の理解が含まれており、これらは長年の業務経験からしか得られません。職人一人一人の知識が失われることのないよう、組織として知識を受け継ぐことが目標です。

さらに、大滝工務店は地方での大工育成に力を入れており、今後は舞鶴と京都という異なる地域での協力体制を築くことで、職人たちのキャリアパスを新たに設けることを目指しています。お互いの技術を共有しあうことで、より多様で幅広いスキルを持つ職人が育成されていくことでしょう。

M&Aの新たな形



中小企業の後継者が見つからず経営を続けられない企業は多く存在しますが、今回の承継は「志を同じくする」という基準で行われた点が特徴的です。利益や規模だけでなく、文化的な側面を重視したこの事業承継は、今後他の業界にとっても参考になるのではないでしょうか。

新たな道への決意



株式会社アラキ工務店の前代表である荒木勇氏は、取締役会長に就任し、会社の文化と技術を大滝工務店に託す決断をしました。「大工を育てる」という志を持つ後継者に託すことで、伝統と文化が京都の町並みと共に生き続けると確信しています。

新たに代表取締役に就任した柴田秀俊氏は、その責任の重さを強く実感しています。アラキ工務店の誇り高き技術と伝統を受け継ぎ、方向性を明確にして次世代へと続けていく意気込みを示しています。

大滝工務店の代表取締役である大滝雄介氏も、新たな挑戦に身を引き締めながら取り組む決意をしています。地域は異なりますが、「大工を育て、暮らしを守る」という理念は共通しており、強みをもって建築文化を支える一翼を担うことが期待されます。

会社概要



  • - 株式会社アラキ工務店
設立年:1925年
所在地:京都府京都市右京区梅津高畝町52-2
事業内容:京町家の改修・保全、一般建築
公式HP

  • - 株式会社大滝工務店
設立年:1952年
所在地:京都府舞鶴市字南田辺126-5
事業内容:住宅、リフォーム、オフィス、社寺の設計・施工
公式HP


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