Bioworksがインパクトスタートアップ協会に加盟
京都府相楽郡に本社を置くBioworks株式会社は、最近、一般社団法人インパクトスタートアップ協会(ISA)の第5期正会員として加盟したことを発表しました。この加盟は、同社が目指す「社会課題の解決」と「持続可能な成長」を実現する取り組みの一環として位置付けられています。
Bioworksのビジョン
Bioworksは「つくる喜びと、着る豊かさが続く、新たな生態系」をビジョンに掲げ、持続可能なアパレル産業への移行を促進しています。その中心となる素材が、同社が独自に研究開発した植物由来の合成繊維「PlaX」です。この素材は、石油由来のポリエステルの代替品として、より環境に優しく、製造過程でのCO2排出量を大幅に削減できる特性を持っています。
PlaXの特性
PlaXは、サトウキビなどの植物を利用して生産され、以下のような特性があります。
- - CO2排出量の削減:ポリエステルと比較して、原料から糸製造時までのCO2排出量を41%削減。
- - 水使用量の削減:綿と比較して、原料から糸製造時までの水使用量を90%削減。
- - 生分解性:微生物によって水やCO2に分解される特性を持つため、環境への負荷が少ない。
- - クローズドループの実現:廃棄物から同等の素材を再生産する「ケミカルリサイクル」との相性が良く、資源を循環させる研究開発が進行中です。
インパクトスタートアップ協会(ISA)とは
具体的には、ISAは企業間の協力を促進し、社会課題の解決と持続可能な成長を同時に図ることを目的とした協会です。2022年に設立され、現在206社の正会員が共に活動しています。協会は「共有」「形成」「提言」「発信」といった4つの柱に基づき、会員企業のさらなる発展を支援しています。
Bioworksの目的
Bioworksは、ISAに加盟することにより、他の企業との知見を共有し、持続可能な素材の普及促進に取り組むことで、自社単独では解決できない社会課題の克服を目指します。植物由来の素材であるPlaXを通じて、より持続可能なファッション産業の実現を志向し、グローバルな展開を狙います。
まとめ
今回のISAへの加盟を通じ、Bioworksは持続可能なアパレル産業へ向けた活動をさらに加速させる意向を示しています。今後もPlaXを含む先進的な素材の研究開発に注力し、環境への負荷を減少させながら、社会の課題に取り組む企業としての役割を果たしていくことでしょう。京都から世界へと広がるBioworksの挑戦に、今後とも注目が集まります。